そもそも黄砂って何?
砂漠などの乾燥地帯などで巻き上げられた砂が偏西風により、遠くはるばる日本まで運ばれてきます。
この偏西風が強い時期がちょうど3~5月にあたり、日本では多くの黄砂が観察されます。
景色はかすんで見えにくくなりますし、せっかく洗車した車も半日もたてば黄色い砂埃で汚れてしまいます。
厳しい冬を乗り切った後の春の訪れは、誰もが喜ばしいと感じるものですが、花粉と並んで春の厄介者とされているのが「黄砂」です。
この黄砂… ただの砂ではない!
日本に飛散して来る前の「黄砂」の成分は、どこにでもある砂や泥と大きな違いはないとされてます。
日本に到達するまでに2000~4000km以上の距離を渡ってくると言われてる黄砂ですが・・・
その長い旅の途中で、大気に含まれる大気汚染物質などの様々な物質と混じり合ったりする事で性質が変わります。
いわゆる鉱物ダストなどと言われるものです。
この黄砂の成分が車にとっては、悩みのタネとなる厄介者なのです(+_+)
気になる愛車に与えるダメージとは
黄砂はアルカリ性で主成分は炭酸カルシウムと言われており、この中には多くのカルシウムイオンやマグネシウムイオンが含まれています。
このカルシウムイオンやマグネシウムイオンのミネラル分が、車にとっては厄介なイオンデポジット(雨染みなど)を作る原因となっています。
この黄砂が乾いた状態で車に付着する分には、さほど影響はないのですが雨や夜露などで水分が加わるとデポジットができる高条件が整ってしまうわけです。
これは、ミネラル分豊富な地下水(井戸水)にも同じことが言えますね
よく、地下水で洗車するのはやめてくださぁ~い。 シミができますよぉ~ って聞いた事があるかと思います。
水道水よりダメージの大きい地下水ですが、車にかけて自然乾燥させた場合、地下水のほうが圧倒的に真っ白になり一発で頑固なシミになります。
これは地下水に含まれるミネラル分(カルシウムなど)が主な原因です。
ちょっと極端な例となってしまいましたが、このような事が黄砂でも少なからず起こってしまうわけです(+_+)
愛車を守るにはコレしかない!肝心な対処方法とは
大切な愛車へのダメージを最小限にとどめるには、やはり洗車しかない! これにつきます!!
愛車に乗っかったアルカリ性の黄砂と、雨が混ざると最悪です。
明日が雨なら、今日あえて洗車をしておいて、なるべく綺麗な状態で雨に濡れてくれた方が、まだマシなくらいです。
黄砂の時期は、普段より少し洗車回数を増やすのが一番の対処法です。
ここで大切なのは水洗だけでなく、コーティング施工済みのお車であれば専用のメンテナンスシャンプーを使って頂き、コーティングしてないお車は弱酸性のシャンプーを使って洗車されると、黄砂の時期もダメージを受ける事が少なくキレイな状態を維持できます。
コーティングをしてあるお車は、黄砂によるダメージを格段に遅らせる事はできますが、完全に防ぐことはできませんので、やはり定期的な洗車が必要になります。
弱酸性のシャンプーは市販されてるものもありますし、当店で販売しているものはコーティング専門店ならではの高性能シャンプーとなっております。
コーティングされてないお車にも販売しておりますのでお気軽にお問い合わせください。
車には悪影響を与える厄介者の黄砂ですが、以外にも良い面もあるようです。
その例として挙げられるのが、酸性よりに傾いた土壌を中和する働きです。
これは主に、黄砂粒子に含まれる炭酸カルシウムによるものですが・・・
炭酸カルシウムは酸性の水溶液に溶けて酸を中和するため、黄砂粒子が酸性雨と一緒になると雨水のpHを引き上げます。
この働きにより、黄砂に含まれる炭酸カルシウム(いわゆる石灰)が、酸性雨と結び付いて酸を中和してくれるようです。
野菜を育てた事のある方は、お分かりだと思いますが、酸性に傾いた土壌を中和し野菜を育てるのに適した環境を作ってくれるとも言われています。
しかし、それだけでは足りないので苦土石灰を撒き、酸性土壌を中和させます。
野菜作りには酸性が強い土壌は、野菜の根が傷んだり、根がリン酸を吸収しにくくなるなど、野菜にとっては良い条件ではありませんので、これを中和するために苦土石灰を撒いて野菜作りに適した土作りをします。
中には酸性に強い野菜もあり、石灰による中和を必要としないものもあるようです。
私も以前は、野菜作りに熱中していた時期がありましたので(^^; この中和作業がどれほど大事な事かよぉ~く分かります。
石灰を撒きまくっていました(笑 あっ・・・撒きすぎは注意ですよぉ~
このように大切な車には悪影響を与えてしまう厄介者の黄砂ですが、以外と良い面もあるようですね~!
最後に・・・ ふと疑問に思う黄砂とPM2.5の違いは?
「PM2.5」というのはPMを大きさだけで区別した分類で、成分が何でできているのかという点はまったく考慮されてないようです。
2.5マイクロメートルより小さければ、鉱物ダスト(黄砂)であろうが「PM2.5」とされてます。
黄砂の中には2.5マイクロメートルより小さいものもたくさんありますので、「黄砂」が飛来するときには「PM2.5」の濃度も上がるといわれてます。
黄砂シーズンは、いつもより少しだけ洗車回数を増やして頂ければ格段にダメージを減らす事ができますので参考にして頂ければ幸いです。